ここでは同じように膝の痛みに悩む方に対して、一つの情報として参考になればと思っています。
病状は人によって様々です。
どなたも全く同じ状態の方はいないので、自分にも当てはまると簡単には考えないでください。
私は手術対象となるとは考えておらず、どこまで保存療法で過ごせるのかと、
現状維持、悪化を防ぐことしか考えていませんでした。
たまたま新しい病院で診てもらうことにして、初めて違う選択肢を教えてもらうことができました。
ですので、あくまでこのような選択肢があるという方法の一つとしてご理解ください。
今回、変形性膝関節症に対する、骨切り術を行うこととなりました。
私の場合は変形が強いため、脛骨・大腿骨とともに、骨切りを行ってボルト固定をする予定です。
その際のMRIで、偶然にも腫瘍がみつかりました。
その時点で同定部位には症状はなかったのですが、
腫瘍となると、良性/悪性で大きく治療は異なります。
このような基礎的な知識をまとめてみました。
骨腫瘍
「転移性骨腫瘍」または「原発性骨腫瘍」があります。
骨にできる腫瘍は、何らかの症状があったり、骨折したところで発見されるのがほとんどです。
原発性骨腫瘍の場合、悪性では肉腫の場合がほとんどです。
肉腫は骨だけではなく、全身の様々なところに発生する可能性がありますが、
骨にできるのは肉腫全体の約25%程度で、希少がんとよばれる部類に入ります。
肉腫は、骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、骨巨細胞腫が多く挙げられます。
好発年齢
10代から20代の若年者の膝の周りや肩の周囲に発生することが多くなりますが、
高齢者にも一定の割合で発症します。
治療方法
抗がん剤治療と手術が選択されます。
放射線治療はあまり効果がないと考えられています。
標準治療として、術前化学療法→手術→術後化学療法の順で行います。
初診時に転移のない、四肢に発生した症例では、現在の5年生存率は70%程度です。
また手術における患肢温存率(切断をしないで足を残すこと)も約90%に達しています。
治療経験の豊富な施設で治療することが勧められます。
良性腫瘍
私の場合は、良性腫瘍だろうといわれています。
再度、造影MRIで診断をつけた上で、手術を予定されています。
画像上、複数の水疱のようなものが写っており、悪性の場合は大きな塊に写るのだそうです。
良性腫瘍の場合、手術が必要な場合と経過観察でよい場合があります。
骨の外にできている場合と、骨の中にできているのとで、リスク許容度が変わります。
痛みが強い場合は治療を必要とするでしょうし、骨の中にできていると骨がもろくなり骨折のリスクが高まりますので、治療を要するでしょう。
その時の状況に応じて、治療を検討されます。
整形外科領域での疼痛緩和
がん領域では、疼痛緩和のためには必要量を必要なだけ使用していきます。
しかし、他領域ではがん性疼痛とは異なり、使える薬が異なります。
それはがん領域では、原疾患の治療をしていても疼痛がある場合は、
原因を取り除くことは難しく、痛みを軽減していくことを目標にしますが、
他の領域では、疼痛があること自体が問題となるため、その原因を除去することが目標となるからです。
使用される鎮痛薬
- アセトアミノフェン(カロナール®、アスピリン®)
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬:NSAIDs(ロキソニン®、ボルタレン®)
- COX-2阻害薬(セレコックス®)
- 非麻薬性鎮痛薬(トラマール®、トラムセット®)
- 麻薬性鎮痛薬(レペタン®)
- 鎮痛補助薬(リリカ®、タリージェ®)
【引用・参考】
国立がん研究センター 希少がんセンターHP
骨の肉腫 | 希少がんセンター (ncc.go.jp)
公益社団法人日本整形外科学会HP
「良性骨腫瘍」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる (joa.or.jp)
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