
ラリンジアルマスクってなに?
どんなマスクなの?

普段使うことほとんどないから知らないですよね。
エアウェイって名前があるように、気道確保のために使用するものです。
救急カートに入ってるのを見たことがありませんか?

そういえば、これってどう使うんだろうって
大きなものが入ってたわ。

手術室や救急領域にいないと分かりませんよね。
基本的な情報をまとめていきましょう。
救急カート内に棒付き飴のようなマスクがあるのを見たことありませんか?
誰しもが最初に、「何に使うの?」と思ったと思います。
私も実際に使用した場面を見たことがないのですが、
緊急時に使用するとなると困るので、まとめておきます。
ラリンジアルマスクエアウェイ(LMA)とは
ラリンジアルマスクエアウェイ(LMA)とは、「喉頭入口部を覆うマスク」と、ガスを通すために「マスクに接続されたチューブ」とで構成されています。
気道確保の一つの方法であり、気管挿管せず、声門上で気道を確保できます。
マスク部分を中・下咽頭に挿入、留置すると、マスクの開口部が喉頭を向きます。
自然と食道方向を閉鎖し、気管方向にチューブが向くようになります。
この状態で、マスクのカフに空気を注入すると、喉頭入口部に密着し、ガス漏れがなくなります。
これはマスクの形状が咽喉部の解剖学的形態にフィットするよう制作されているからです。
ラリンジアルマスクエアウェイの適応
当然ですが、意識のある状態では使用できません。
バッグバルブマスクで換気が不十分な場合に役立ちます。
また、頚椎損傷などで頚部を動かせない場合などに有用です。
気管挿管とどう違うのかを比較してみましょう。
ポジショニング | 術者の位置 | 手技 | 嘔吐・逆流時 | |
気管チューブ | 頭部後屈-あご先挙上 | 頭側 | 喉頭鏡を用いて 直接声帯をみて 挿入 | 誤嚥から保護 |
LMA | 自然位でも可 | 頭側、足側どちらでも | ブラインドで 挿入可能 | 誤嚥の可能性あり |
ラリンジアルマスクエアウェイの合併症
- 長期の留置、またはカフの過膨張による舌浮腫
- 嘔吐時の誤嚥
- 挿入時の歯や咽頭部の軟部組織の損傷
おわりに
このように、長期で留置する場合は、気管チューブ・気管切開が優れています。
頚部後屈ができない状況、バッグバルブマスクで換気ができず、簡便に挿入できることが利点です。
よって、病棟で使用する機会はほぼないと思われます。
使用するとすれば医師の好みでしょう。
もしも転倒などで頚椎損傷が起こった場合でも、
バッグバルブマスク換気ができない状況が想定しにくいです。
早急に換気の必要があり、かつ人員が少なく両手を使用することが困難な状況、
そして、ICUなどに運べずその場ですぐに対応しなければならないような、
極めて稀な状況下で使用することになるでしょう。
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